JT(日本たばこ産業)は高配当株として人気の銘柄です。
では、JT株で年間30万円の配当金をもらうにはいくら必要なのでしょうか?この記事では、JT株の配当金の仕組みや特徴、配当金生活に向いているかどうかなどを解説します。また、JT株で年間30万円の配当金を得るために必要な投資額やリスクについても計算してみます。
JT株の配当金の仕組みと特徴
JT株は、日本たばこ産業株式会社(JT)の株式のことです。JTは、たばこ事業を中心に、医薬事業や加工食品事業などを展開している国際的な企業です。JT株は、高配当株として知られており、2023年12月期の予想配当金は1株あたり188円、配当利回りは約5%となっています。
JT株の配当金は、年2回(6月末と12月末)に支払われます。配当金の権利確定日は、6月30日と12月31日ですが、権利付き最終日は、それぞれ2営業日前の6月26日と12月26日となります。つまり、配当金を受け取るためには、権利付き最終日までにJT株を購入する必要があります。配当金の支払日は、権利確定日から2~3ヵ月後の9月上旬と3月下旬です。
JT株の特徴
配当性向が高い
配当性向とは、配当金に充てられる利益の割合のことで、高いほど株主に還元される利益の割合が大きいことを意味します。JTの配当性向は、2022年12月期で75.4%となっており、業界平均の約30%よりもかなり高い水準です。JTは、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指し、配当性向75%を目安としています。
配当金が増加傾向にある
JTの配当金は、2015年12月期から2019年12月期まで5期連続で増配を続けました。2020年12月期と2021年12月期は、増配がストップし、上場来初の減配となりましたが、2022年12月期には、好調な業績を背景に、再び配当金を増額しました。2023年12月期の予想配当金も、前期と同額の188円となっています。
配当利回りが高い
配当利回りとは、配当金が株価に対して占める割合のことで、高いほど株主に対する利回りが高いことを意味します。JTの配当利回りは、2023年12月期の予想配当金と2024年1月25日の終値をもとに計算すると、約5%となっており、東証プライム全銘柄の平均の約2%よりも高い水準です。
JT株で配当金生活は可能か?
JT株は、高配当株として人気がありますが、JT株だけで配当金生活を送ることは可能でしょうか?ここでは、JT株で年間30万円の配当金を得るために必要な投資額やリスクについて考えてみましょう。
JT株で年間30万円の配当金を得るにはいくら必要か?
JT株で年間30万円の配当金を得るには、どれくらいの株数を保有する必要があるのでしょうか?ここでは、2023年12月期の予想配当金188円をもとに計算してみます。
年間30万円の配当金を得るには、以下の式で求められます。
必要な株数 = 年間配当金 ÷ 1株あたりの配当金
この式に、年間配当金30万円、1株あたりの配当金188円を代入すると、以下のようになります。
必要な株数 = 300,000円 ÷ 188円 必要な株数 = 1596株
つまり、JT株で年間30万円の配当金を得るには、約1,595株を保有する必要があるということです。では、1,595株を購入するためには、どれくらいの資金が必要なのでしょうか?
ここでは、2024年3月24日の終値3,978円と新NISAを活用した場合を想定して手数料無料の条件をもとに計算してみます。
必要な資金 = 株価 × 株数 + 手数料
必要な資金 = 3,978円 × 1,595株+0円
必要な資金 = 6,344,910円
つまり、JT株で年間30万円の配当金を得るには、約634万円の資金が必要ということです。これは、一般的なサラリーマンの年収よりも高い水準に相当します。また、この場合の配当利回りは、以下のようになります。
配当利回り = 年間配当金 ÷ 必要な資金 × 100
配当利回り = 300,000円 ÷ 6,344,910円 × 100
配当利回り = 4.72%
この配当利回りは、JT株の平均的な水準とほぼ同じです。つまり、JT株で年間30万円の配当金を得るには、相当な資金が必要であり、それに見合った利回りは期待できないということです。
まとめ
JT株は高配当や国内市場の強みなどの魅力がありますが、たばこ業界の衰退や海外事業の不安定さなどの課題も抱えています。
JT株だけに頼るのではなく、他の銘柄や資産クラスも組み合わせるのがオススメです。
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