この記事では、私が投資しているFang＋の構成銘柄であるブロードコムの最新の決算や業績、証券アナリストや個人投資家の予想、株価診断などをもとに、ブロードコムの株価予想を分析してみます。
ブロードコムとは？
ブロードコムは、無線や通信インフラ向けの半導体製品やソフトウェアを提供するアメリカのファブレス企業です。本社はカリフォルニア州サンノゼにあり、NASDAQでAVGOというティッカーシンボルで取引されています。
ブロードコムは、クラウドサービスや高速通信規格5G、ブロードバンドなどの分野に関連する半導体ソリューションと、ミッションクリティカルなインフラソフトウェアの2つの事業セグメントを持っています。
ブロードコムの主要顧客には、アップルやグーグルなどの大手テクノロジー企業が含まれます。ブロードコムは、積極的なM&A戦略を通じて、事業の拡大と多様化を図っています。近年では、CAテクノロジーズやシマンテックのセキュリティ事業を買収して、ソフトウェア分野にも進出しています。
ブロードコムの最新の決算と業績
ブロードコムの最新の決算は、2023年10月期の第3四半期（5-7月）です。その内容と考察を以下にまとめます。
売上高は8.88Bドルで、市場予想の8.85Bドルをわずかに上回りました。前年同期比では16%の増加となり、半導体ソリューションとインフラソフトウェアの両事業が堅調に推移しました。
EPSは10.54ドルで、市場予想の10.43ドルを上回りました。前年同期比では152%の大幅な増加となり、売上高の伸びに加えて、買収したシマンテックのエンタープライズ事業の統合効果やコスト削減などが寄与しました。
4Qの売上高見通しは9.1Bドルから9.5Bドルで、市場予想の9.1Bドルを上振れる可能性があります。CEOのハック・タン氏は、クラウドサービスや5G、ブロードバンドなどの需要が引き続き高いと述べました。
一方で、タン氏は、半導体の供給不足や中国との貿易摩擦などのリスクにも言及し、将来の売上高成長率を抑制するとの見方を示しました。また、同社は積極的なM&A戦略を継続するとの方針を表明しましたが、規制当局の承認や競合他社の反発などの障壁も存在します。
以上のことから、ブロードコムは半導体やソフトウェアの分野で高い競争力を持ち、成長性と収益性が高いと評価できます。
しかし、市場環境や戦略的な課題にも注意が必要です。株価は2024年1月19日時点で1,211.20ドルで、過去1年間で約40%の上昇を見せています。PERは約25倍で、業界平均の約35倍よりも割安です。配当利回りは約2.2%で、安定的なキャッシュフローを反映しています。ブロードコムの株価予想ブロードコムの株価予想には、証券アナリストや個人投資家の予想、株価診断などがあります。それぞれの予想や分析を見てみましょう。
証券アナリストの予想
証券アナリストの予想は、ブロードコムに対して強気買いの判断を示しています。アナリストの平均目標株価は1162.03ドルで、現在の株価よりも約7%下落すると予想しています。最近のアナリスト予想の変化を見ると、この1週間で1138.64ドルから1162.03ドルと判断が変更されました。証券アナリストの予想は、ブロードコムの業績や市場動向などをもとに、株価の将来的な動きを予測するものです。投資判断においては、複数のアナリストの意見を参考にするとよいでしょう。
個人投資家の予想
個人投資家の予想は、ブロードコムに対して売りの判断を示しています。個人投資家の目標株価は951.87ドルで、現在の株価よりも約24%下落すると予想しています。個人投資家の予想は、ブロードコムの株価に対する自分の見解や感想を表明するものです。投資判断においては、個人投資家の予想を参考にするだけでなく、自分で調査や分析を行うことが重要です。
株価診断
株価診断は、ブロードコムの株価に関する財務や業績などの基本的な分析を行うものです。株価診断によると、ブロードコムの株価は割高と判断されます。理論株価は636.62ドルで、現在の株価よりも約50%下落すると予想しています。株価診断は、過去や現在のデータに基づいて、株価の適正水準を評価するものです。投資判断においては、株価診断の結果を参考にするだけでなく、将来の業績や市場動向などにも注目することが必要です。
まとめ
ブロードコムは半導体とソフトウェアの分野で高い競争力を持つ米国のファブレス企業です。同社はクラウドサービスや5G、ブロードバンドなどの需要が高まる中で、安定的な成長と収益性を実現しています。しかし、半導体の供給不足や中国との貿易摩擦などのリスクにも直面しています。そのため、投資の際にはリスク管理が必要です。
