楽天の株価は今後どうなるのでしょうか。楽天はモバイル事業に力を入れていますが、赤字が続いており、株価も低迷しています。一方で、他の事業は好調で、ユーザー数も増えています。楽天の株価は期待要素と不安要素のせめぎ合いになっていると言えます。以下では、楽天の株価の見通しについて詳しく解説します。
楽天グループとは?
楽天グループとは、日本のインターネット関連サービスを中心に展開する企業集団です。楽天グループ株式会社が中核会社であり、楽天市場、楽天トラベル、楽天カード、楽天銀行、楽天モバイルなど、70以上のサービスを提供しています。楽天グループは、会員を軸としてこれらのサービスを有機的に結び付けることで、独自の楽天エコシステムを形成しています。楽天グループの代表者は、三木谷浩史さんで、代表取締役会長兼社長兼最高執行役員を務めています。楽天グループは、イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントすることを目指しています。
楽天の業績概況
楽天の売上高は、2021年に1兆6,817億円、2022年に1兆9,300億円と、順調に伸びています。しかし、純利益は、2021年に1,338億円の赤字、2022年に3,728億円の赤字となっています。2023年は、非開示でアナリストの予想では1,947億円の赤字となっています。
楽天の赤字の主な原因は、楽天モバイルです。楽天モバイルは、ソフトバンク、au、docomoといった大手キャリアよりも安い通信料金を売りにしていますが、設備投資や通信網の借り入れ費用がかさみ、赤字が拡大しています。2022年第2四半期までに、累計で5,000億円の赤字を出しています。
楽天モバイルは、2022年5月に0円プランを終了しました。0円プランは、通信量が1GB以下の場合に通信料金が無料になるという画期的なサービスでしたが、楽天にとっては利益を回収できないサービスでした。0円プランの終了により、楽天モバイルのユーザー数は減少しましたが、楽天の負担も減りました。
楽天モバイル以外の事業は、好調です。特に、楽天カード、楽天証券、楽天銀行といった金融関連サービスは、利益を大きく伸ばしています。また、コロナ禍でネットショッピングの需要が拡大し、楽天市場もその恩恵を受けています。楽天モバイル以外の事業は、2022年第2四半期に、営業利益で12.6%増となっています。
楽天の株価の期待要素と不安要素
楽天の株価は、2021年ごろから低迷を続けており2021年初頭には1100円台だった株価が2024年2月現在では600円台で推移しています。楽天の株価は、期待要素と不安要素のバランスによって動いていると言えます。以下では、それぞれの要素について見ていきましょう。
期待要素
楽天ユーザー数は増えている
楽天グループの国内平均月間アクティブユーザー数は、2022年第2四半期に3,700万人を突破しました。楽天モバイルに加入したことをきっかけに、楽天市場や楽天カードといった他の楽天サービスを使い始める人が増えています。楽天モバイルは、楽天ユーザーの獲得に一役買っていると言えます。
楽天モバイルの赤字が縮小する可能性がある
楽天モバイルは、2024年待つに黒字化するという目標を掲げています。そのためには、自社の基地局の整備を進め、通信網の借り入れ費用を減らす必要があります。楽天モバイルは、2022年末までに全国の人口カバー率を96%にするという目標を達成しました。また、5Gのサービスも開始しました。楽天モバイルが赤字を縮小し、黒字化に向けて前進すれば、楽天の株価にもプラスになるでしょう。
不安要素
楽天モバイルの競争力が低い
楽天モバイルは、大手キャリアよりも通信料金が安いとはいえ、ラインモやビーモバイルなどの格安プランと比較すると高いです。また、通信の安定性は大手キャリアに劣るとのクチコミが散見されます。楽天モバイルは、通信の質や価格の面で、今後苦戦を強いられるかもしれません。
楽天の負債が多い
楽天の負債額は、2023年3月末時点で約1兆8300億円(127億ドル)です。この負債の大半は、携帯電話事業の設備投資のために発行した社債や金融機関からの借入金です。
楽天の株価の見通し
楽天の株価は、期待要素と不安要素のせめぎ合いになっています。楽天モバイルの赤字が縮小し、黒字化に向けて前進すれば、楽天の株価は上昇する可能性があります。しかし、楽天モバイルの競争力が低く、負債が多いという問題が解決されなければ、楽天の株価は下落する可能性もあります。楽天の株価は、楽天モバイルの動向に左右されると言えます。
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