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あおぞら銀行の株価急落と今後について

あおぞら銀行の株価は、2024年2月1日に発表された2024年3月期の業績予想の大幅な下方修正を受けて、急落しました。この記事では、株価急落の原因と今後の見通しについて分析します。

 

あおぞら銀行とは?

あおぞら銀行とは、東京都千代田区に本店を置く普通銀行です。1957年に日本不動産銀行として設立され、その後、日本債券信用銀行、そして2001年に現在のあおぞら銀行に名称を変更しました。2006年には長期信用銀行から普通銀行に転換し、東証プライム市場に再上場しました。あおぞら銀行は、不動産・事業再生ファイナンスや地域金融機関ネットワークなどの特長を持ち、個人や法人のお客さまに様々な金融サービスを提供しています。

株価急落の理由

株価急落の原因は、主に以下の2つです。

米国オフィス不動産への融資の担保割れ

あおぞら銀行は、米国のオフィス不動産への融資が多くを占めており、その残高は約1兆円に達しています。しかし、コロナ禍以降、在宅勤務の普及によりオフィス需要が減少し、ニューヨークやサンフランシスコなどの主要都市でオフィス空室率が急増しました。これにより、不動産価格が下落し、銀行が設定した担保価値を下回る「担保割れ」が発生し、融資の回収が困難になりました。あおぞら銀行は、この影響で今期に約400億円の貸倒引当金を計上すると発表しました。

有価証券の評価損

あおぞら銀行は、外貨ETFなどの外国債券を保有しており、その残高は約1.5兆円に達しています。しかし、米国金利の上昇に伴う有価証券の評価損が発生しました。米国では、景気回復の期待やインフレ懸念から、長期金利が上昇しました。特に、2024年1月には10年物国債利回りが1.5%を超える水準まで急騰しました。これにより、外国債券の価格が下落し、あおぞら銀行は、この影響で今期に約200億円の評価損を計上すると発表しました。

 

以上の2つの要因により、あおぞら銀行は、今期の連結最終損益を従来予想の240億円の黒字から280億円の赤字に下方修正しました。これは、2009年3月期以来、15年ぶりの赤字転落となります。また、配当も従来予想の100円から22円に大幅に減額しました。

株価急落の影響は、あおぞら銀行の時価総額にも現れています。2月1日の終値は2,557円でしたが、2月2日にはストップ安の2,080円まで下落し、3年ぶりの安値を更新しました。2月5日の終値は2,000円で、時価総額は約1,000億円減少しました。

 

今後の見通し

今後の見通しは、不透明な状況が続いています。あおぞら銀行は、米国オフィス不動産の市況の回復や金利の動向によって、今期の業績予想をさらに下方修正する可能性があるとしています5。また、コロナ禍の影響で国内の中小企業や個人向けの融資にも貸倒リスクが高まっています。一方で、あおぞら銀行は、自己資本比率や流動性比率などの財務健全性は高い水準を維持しており、資金繰りには問題がないとしています5。また、株価の下落に伴い、配当利回りは10%を超える水準になっており、投資家の買い戻しの材料になる可能性もあります。

 

まとめ

あおぞら銀行の株価は、今後も米国オフィス不動産や有価証券の動向に左右されると考えられます。また、コロナ禍の収束やワクチンの普及など、景気回復の見通しも重要な要因になります。投資家は、あおぞら銀行の業績や株価に対するリスクとリターンのバランスを慎重に判断する必要があります。 

 

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